選定理由 |
東南アジア、太平洋諸島、オーストラリアなど世界に広く分布し、日本でも暖帯から温帯まで広く分布し、西南日本の照葉樹林ではそれほど稀ではない。近畿地方では、南部では少なくないが、中部以北では稀になり、京都府では2ヶ所からの報告があるだけの希少種である。 |
形態 |
植物体は緑色で、小さく、茎は長さ5mm。葉の背片は長卵形で葉先は著しく鎌形に曲がり、鋭尖頭、背縁は鋸歯で縁取られ、しばしば1〜4個の刺状の歯がある。腹片は背片の約1/2の長さで、強く膨らみ、キールは弓形に曲がり、乳頭状の突起がある。腹葉は離在し、深く楔形に2裂し、裂片は広く開出し、2〜3細胞長。
◎近似種との区別
サンカクゴケに似ているが、葉の背片が著しく鎌形にまがり、鋭尖頭であることによって区別できる。 |
分布 |
琉球列島〜本州(宮城県以南):台湾、東南アジア、サモア、オーストラリア。
◎府内の分布区域
亀岡市与野神社、京都市大悲山。 |
生態的特性 |
暖帯から温帯にかけての山地の樹幹や倒木上に生育する。 |
生息地の現状 |
不明。 |
生存に対する脅威 |
森林の伐採などによる乾燥化。 |
必要な保全対策 |
生育地周辺の自然環境を保全する。 |