| 選定理由 |
アジアの熱帯から暖帯にかけて広く分布し、日本でも神奈川県以南に広く分布するが、近畿地方では比較的産地は少なく、京都府では２ヶ所からの報告しかない希少種である。 |
| 形態 |
植物体は黄褐色。茎は長さ５〜10mmで不規則に分枝する。葉の背片は斜めに開出し、円形、全縁で円頭。腹片は背片とほぼ同長（大きさは約1/2）で、縁は内曲し、キールはまるく張り出す。
◎近似種との区別
葉の腹片が大きく、キールがまるく張り出すことによって、同属の他の種から容易に区別することができる。 |
| 分布 |
琉球列島〜本州（神奈川県以南）：東アジア、東南アジア。
◎府内の分布区域
京都市金比羅山、雲ヶ畑。 |
| 生態的特性 |
一般に暖地の湿度の高い林の樹幹に群生するが、稀に岩上に生えることがある。 |
| 現状・脅威・対策 |
京都府内の２ヶ所の産地はいずれも雲霧がかかる尾根筋の岩上であるが、今回の調査では確認することができなかった。生育地周辺の乾燥化に注意し、生育地周辺の自然環境を保全する必要がある。 |
