| 選定理由 |
本州から九州までの亜高山帯に広く分布し、近畿地方でもブナ帯以上ではそれほど稀ではないが、府内では北部地域に３ヶ所の産地が知られているだけの希少種である。 |
| 形態 |
植物体は緑褐色〜黄褐色で、群生し、茎は長さ４cmになる。葉は茎に対してほぼ直角に開出し、キールに翼がなく、腹片は楕円形で、鋭頭〜鈍頭、縁に鋸歯がある。背片は卵形で、長さは腹片の約2/3で、基部は茎に流下する。
◎近似種との区別
コヒシャクゴケやコアミメヒシャクゴケと似ているが、これらの種では葉の背片が背側に偏向せず、基部が茎に流下しないことによって区別できる。 |
| 分布 |
本州〜九州：朝鮮半島。
◎府内の分布区域
美山町音谷の滝、京都大学芦生演習林、京都市大悲山。 |
| 生態的特性 |
一般に亜高山帯以上の地域の腐木や岩上に生じるが、近畿地方ではブナ帯でもしばしば見られる。 |
| 現状・脅威・対策 |
今回の調査では確認できなかった。
生育地周辺の森林の伐採に際しては、生育地の環境保全に配慮する必要がある。
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