選定理由 |
暖地の湿度の保たれた岩上、樹幹上に生育する。府内でも数ヶ所で記録されているが、生育環境の悪化の為、各地で減少傾向が見られる。 |
形態 |
二次茎は長さ2cm、枝分かれしない。葉は黄褐色。中部の側葉は長さ2.5〜3mm、卵形で非相称、先端は短く細く尖る。葉縁に舷があり、上部の縁に微歯があるか、ほぼ全縁。葉身細胞は六角形、厚膜でくびれがある。腹葉は円形〜卵形、先端は細く尖り、中肋は中部以下で終わるか、稀に欠く。二次茎の先がしばしば尾状に尖り、尾状部の葉腋に線状の無性芽をつける。 |
分布 |
本州(中部地方以西)〜琉球列島:中国大陸、フィリピン、タイ、ベトナム、シッキム。
◎府内の分布域
大江町内宮、美山町洞、京都市左京区貴船、雲ヶ畑、日吉町四ツ谷。 |
生態的特性 |
自然度が高く、湿度の保たれた岩上や樹幹上に生育する。 |
生息地の現状 |
大江町内宮ではわずかに生育が確認されたが、状態は良くない。 |
生存に対する脅威 |
森林伐採、大気汚染、乾燥化。 |
必要な保全対策 |
自然度の高い森林の保全に努める必要がある。 |