選定理由 |
モミなどの針葉樹に生えるキノコを寄主とする小型のオオキノコムシで、今までに知られている産地は近畿地方と中国地方の数ヶ所のみである。府内では芦生演習林から少数の採集例があるにすぎない。 |
形態 |
体長4.0〜4.5mm。体型は長卵形。頭部、前胸両側縁と前縁、上翅の肩部、触角、脚は赤褐色で、それ以外の部分は黒色。 |
分布 |
京都府、鳥取県、岡山県、奈良県、三重県。
◎府内の分布区域
美山町(芦生演習林須後事務所周辺)のみから記録がある。 |
生態的特性 |
モミなどの針葉樹に生えるオシロイタケにつき、成虫は晩夏から初秋にかけて出現する。 |
生息地の現状 |
芦生演習林須後事務所周辺にはモミ天然林が残されており、本種を含むモミに依存した昆虫類にとって好適な生息環境となっている(オオトラカミキリの項参照)。現時点では京都大学演習林として管理されており環境は良好である。 |
生存に対する脅威 |
伐採やダム建設によるモミ天然林の消失。 |
必要な保全対策 |
モミ天然林を保存すること。 |
その他 |
日本固有種 |