選定理由 |
本科の甲虫は貯蔵動物質の害虫として著名なものが多いが、生活環境の変化に伴って一時ほどの勢力がなくなっており、今後の消長が注目される。本種はDermestes属の代表としてあげたが、本属の中ではよく知られている割には少ない種である。 |
形態 |
原色昆虫大図鑑(II)甲虫篇(北隆館) 89 図版No.2:原色日本甲虫図鑑(III)(保育社)21 図版No.2を参照。体長8mm、暗褐色で上翅帯紋は赤色、前胸背板は無紋。 |
分布 |
北海道、本州、朝鮮半島、中国大陸、サハリン(樺太)、シベリア東部。
◎府内の分布区域
京都市右京区嵐山:岸井(1965):宇治市天ケ瀬:高橋(1985):綴喜郡宇治田原町(1967.VII.15 三木K. 採集)。 |
生態的特性 |
乾燥した貯蔵動物質を幼・成虫ともに食害する。カツオブシムシ類は絶滅が期待されているのであろうが、自然環境下では清掃者と考えられ、食物連鎖上では重要な位置を占めているのではなかろうか。 |
生息地の現状 |
野外でも屋内でも採れるが、宇治市の個体は野外で採れたもの。 |