選定理由 |
分布上南限となる種で、京都市大悲山で1948年に1例採集されているのみである。 |
形態 |
体長11〜14.5mm。細長く繊細軟弱、圧平されほぼ平行状。黒色で腿節・脛節の末端は多少赤褐色。光沢は強い。同族種は日本から13種知られ、一般外形、両性生殖器構造もよく似ておりその同定は困難である。本種と最も紛らわしいミヤマフトヒラタコメツキ( A. kurofunei(Miwa))は京都府でも本種と同じ地域でよく見られる種なので注意を要するが、これは体表光沢が真鍮色金属光沢で、脚部は明瞭に赤褐色、上翅間室は上方に隆起し、条線も明瞭で消失することはない。 |
分布 |
タイプ産地は群馬・福島県境の尾瀬沼で、東北から中部の各地方の山地に生息し、福井・長野・岐阜の諸県が分布西限と見られている。
◎府内の分布区域
1948年京都市左京区北山地区の大悲山から1雄個体が得られており、その後の採集例はなく再報の可能性は少ない。 |
生態的特性 |
この属の種のほとんどは各種の花上、葉上で見られ、本種は6〜8月に見られる。 |
生息地の現状 |
左京区北山地区の大悲山地区は京都市内でも北端で冬季の自然環境が厳しく、人為的な環境破壊は少なく、幸いにしてその自然環境は良好に保たれていると思われるので、このままの状態で維持されるなら安定であろう。 |
その他 |
日本固有種 |