選定理由 |
近年激減。丹後地域の箱石海岸で1970年代にはハマゴウの花上に多数飛来していたが、近年ではほとんど姿を見なくなってしまった。京都市の市街地近郊でも、芦生でもかなり普通に見られたが、近年激減している。絶滅危惧種にしてもよいくらいである。 |
形態 |
体長20〜26mm。黄褐色の長い毛。頭部が長いのが特徴。 |
分布と生態的特性 |
本州、朝鮮半島、ウスリーに分布。平地から低山に生息、もともとごく普通のマルハナバチ。他のマルハナバチと同じく、林床の地中にあるノネズミ類の坑道を利用して営巣する。社会性のハナバチ。メスは地中で越冬し、来春に単独で営巣を開始する。オスは秋に出現。活動期間が長いので多数の顕花植物を訪れるが、途中で寄生者や加害者に見舞われ、崩壊する巣(コロニー)も少なくない。 |
生息地の現状と保全対策 |
平地ではクロマルハナバチよりはるかに普通にいるマルハナバチであったが、近年、その個体数はどこでも激減している。原因は不明ながら、重大な異変である。トラマルハナバチは活動期間が4月下旬〜11月上旬の長期にわたるので、その営巣活動の継続のために多くの開花植物が提供されるという条件が必要である。 |
その他 |
東北アジア固有種 |