選定理由 |
主として砂地に生息し、生息域が限定されているため環境指標性が高い。京都府の産地は1ヶ所。 |
形態 |
中型の種で、腹部は褐色に黄色の帯を装う。一見シオヤアブに似ている。 |
分布 |
サハリン(樺太)、モンゴル、台湾、日本では本州、四国、九州に分布。
◎府内の分布区域
宮津市の由良浜でのみ発見されている。 |
生態的特性および保全対策等 |
一般に海浜に生息するが、ときに内陸の広い河川でも見られる。ただし京都府では、河川における分布は見られず、宮津市の由良浜でのみ発見されている。成虫、幼虫とも捕食性である。由良浜では由良川河口付近の、草本が比較的まばらに生える砂地の環境に限って生息する。こうした生態のため、生息環境は防波堤などの構築によって破壊されやすく、生息域はごく限られている。捕食性であるムシヒキアブは高密度で生息しないため、個体数はごく少ない。生息環境のこれ以上の減少は生存の脅威となる。このため海浜における自然な草原的環境の保護が重要である。 |