選定理由 |
分布域が限定され、かつ希少種である。 |
形態 |
幼虫・成虫とも、近縁種で海岸砂丘に多いコカスリウスバカゲロウより一回り大きい。成虫(オス)の体長は39mm、前翅長は41mmである。暗茶褐色のカスリ状斑紋は、コカスリウスバカゲロウに比べ明瞭かつ密度が高い。腹部は黒っぽく、白色の4筋の横縞が明瞭である。 |
分布 |
本州、四国、九州。
◎府内の分布区域
京都市伏見区、山科区。 |
生態的特性 |
幼虫は(アリジゴク)は巣穴をつくらずに砂の表面下で大顎を開いて餌を待ち伏せしている。 |
生息地の現状と保全対策 |
非営巣性幼虫であるため所在を確かめることは難しいが、京都市伏見区にあった浄水場跡地の砂原から幼虫が採集されている。この事実や、近縁種のコカスリウスバカゲロウが海岸砂丘に多いことなどを総合すれば、幼虫が生息できるための開けた砂原と、成虫の活動場所である林地がセットになっている環境が必要。そのため生息場所はきわめて限定的であると推察される。 |