選定理由 |
自然度の高い海浜に生息するため、生息域は局所的で個体数も少なく、存続が危ぶまれる状況にある。 |
形態 |
小型で体形は細く、後方に向かって狭まる。オスの腹部は美しい銀白色、メスでは灰色に黒色の斑紋を装う。非常によく似た近縁種があり、これとの正確な区別はオス外部生殖器による。 |
分布 |
北海道、本州、九州。
◎府内の分布区域
府内では1ヶ所で宮津市の由良川河口付近の狭い範囲にのみ見られる。 |
生態的特性および生息地の現況 |
海浜に固有な種で、詳しい生態は不明であるが、幼虫は砂中にあって他の節足動物を捕食すると思われ、成虫は初夏に見られる。特に内陸の草原とコウボウムギの生育する海浜との移行部の、砂地の草地に見られ、生息域はごく狭い。なお内陸の草地にはヤマトツルギアブが見られ、棲み分けの傾向にある。 |
保全対策等 |
生息環境が、堤防等の建設によって失われやすい場所にあり、このため生息域が極めてせばまっている。隣接した海水浴場でも環境が失われ、本種はまったく生息していない。保全には現在の環境を変更しないこと。生息域が狭いためわずかな変更も生存の脅威となる。 |