選定理由 |
タイプ産地:美山町芦生演習林、全国的希少種で京都からは基準標本のみ。 |
形態 |
体長11.5〜12mm。強固で細長く肥厚し、平行状で光沢は明瞭。黒色で雄の触角基部3節と脚部は赤褐色、触角第4節以降は赤味を帯びた黒色、雌では触角・脚部共に黒褐色。体毛は黄金色に近く艶があり細く直毛でやや疎。触角は短く両性共に末端節が前胸後角端に達しない。前胸背板点刻は頭部のものより疎で小型単純なものが多く、点刻間は完全に平滑で点刻直径より広いがやや不規則。上翅会合線末端は僅かに突出する。雌貯精嚢内の刺状突起は細長く2列状に並びやや軟弱で70本位がやや疎らに並ぶ。
◎近似種との区別
クロコメツキ類はアカコメツキ類同様に多く、本種はクロコメツキ( A.ivanovi (Jakobson))、ヤマトクロコメツキ( A. yamato Kishii)、タカハチクロコメツキ(A.takahachi Kishii)などに体形・大きさ・色彩共よく似るが、両性生殖器形状が明瞭に異なる。 |
分布 |
三重、京都、奈良の山地から知られるが少ない。
◎府内の分布区域
中部地域(美山町芦生)からタイプ標本の1例のみ。 |
生態的特性 |
芦生演習林で6月初旬頃採集されたのみで、詳細は不明である。 |
生息地の現状 |
環境保全地域なので、このままの状態で維持されるなら安定であろう。 |
その他 |
日本固有種 |