選定理由 |
希少種で京都では芦生演習林での1例のみ。 |
形態 |
体長10.5〜14.5mm。細長く圧平され平行状。赤褐色で触角・前胸背周縁部・上翅周縁部と末端1/3ほど及び脚部は多少とも黄赤色、光沢は極めて明瞭。触角は長く、前頭前縁線は庇状に伸張。前胸後角先端は鈍端。点刻は疎で円形、中央では単純で側縁に向け二重状大型となり、点刻間の表面は完全に平滑。上翅会合線末端部に微突起をもつ。
◎近似種との区別
同属種は日本から8種知られ、一般外形での同定は困難であるが、両性の生殖器構造には顕著な差異点がある。近似種チャイロツヤハダコメツキ( S. comes(Lewis))とシコクツヤコメツキ( S. shikokuanus Kishii)は本種より体色が薄く小型繊細。 |
分布 |
タイプ産地は奈良県大台ヶ原山で、現在まで知られる産地は新潟、三重、京都、奈良、和歌山、高知、宮崎の7府県である。
◎府内の分布区域
中部地域:美山町芦生演習林から雄1例のみ。
◎近似種との比較
チャイロツヤハダコメツキは北海道から九州まで広く分布するが、本種は近畿より以西に分布するようである。 |
生態的特性 |
この仲間は昼間は葉上や花上で見られ、夜間燈火に集来することが多い。 |
生息地の現状 |
幸いにして現状では芦生演習林の自然環境は良好に保たれていると思われるので、このままの状態で維持されるなら安定であろう。 |
その他 |
日本固有種 |