選定理由 |
全国的希少種で京都では芦生演習林での2例のみ。 |
形態 |
体長5.5〜6.5mm。幅広の体形でよく肥厚し、前胸背板と上翅は著しく膨隆する。赤褐色で、触角、脚部及び前胸背板後角はより淡色。体表の鱗毛は黄褐色と銀白色のものが混生。上翅の銀白色鱗毛は不規則な斑紋を形成。触角は短く前胸腹板側縁前半部にある深く広い触角溝に収納される。前胸背板後縁部中央は瘤状。前胸腹側板内縁に平行で明瞭な符節溝を、後縁部には深く広い腿節と脛節の収納溝を、中胸と後胸の腹板にも明瞭な中脚の腿節・脛節収納溝と符節溝をもつ。
◎近似種との区別
シロオビチビサビキコリ( A. difficilis (Lewis))より著しく大型で、これは鱗毛色彩が銀白色で区別しやすい。 |
分布 |
基準産地は相模大山。現在までに知られる産地は新潟・神奈川・京都・高知・大分の諸県と屋久島・奄美大島で何れでも少ない。府下では美山町芦生演習林からの2例のみ。
◎近似種との比較
シロオビチビは京都市・宇治市などの照葉樹林の多い林地の闊葉樹葉上に比較的普通にみられるが、同じ生態を持つと見られる本種は北部の芦生演習林でのみ発見され、シロオビチビは南部でのみ見られる。 |
生態的特性 |
これまでの記録は6月に2雄個体が採集されたのみで、詳細な生態は不明である。 |
生息地の現状 |
現状では芦生演習林の自然環境は良好に保たれているので安定であろう。 |
その他 |
日本固有種 |