選定理由 |
全国的希種で、府内の採集例も数例に過ぎない。 |
形態 |
原色日本甲虫図鑑(III)[保育社、1985]、第62図版、図22を参照。よく似たキノコムシ紋様のフタオビホソナガクチキとは触角の太さで区別が可能。 |
分布 |
北海道、本州、九州より報告されており、台湾からも本種とみられる標本が得られている。ただ中国、ベトナム、カンボジア、には本種に近似の同属種が分布するので、相互関係については今後の検討を要する。
◎府内の分布区域
芦生演習林、佐々里峠、久多、大文字山より記録がある。 |
生態的特性 |
全国的希少種であるため生態に関してはほとんど解明されていない。成虫は他のナガクチキと同様に広葉樹の立ち枯れや伐採木から採集される。 |
生息地の現状 |
左京区佐々里峠、久多などにおいては、本種の採集された地点がスギの人工林に変わっている。 |
生存に対する脅威 |
広葉樹林の減少が直接的な脅威となる。 |
必要な保全対策 |
生態系の変化を無視した人工林化を抑制する法制化、行政措置が不可欠であろう。 |