選定理由 |
大悲山からの1雄をもって記載された種である。奈良公園では稀でなく採れるが、原産地で
ある京都府からのその後の記録を見ない。 |
形態 |
原色昆虫大図鑑(II)甲虫篇[北隆館]93 図版No.5を参照。EbaeusやHypebsous属では、オスの上翅端に附属物をもっていて、形態的にも特異である。本種は体長2〜3mm、黒色で背面は微細印刻を密布して光沢を欠き、上翅後方は淡黄色、触角は基半の特に下面は淡黄色、残部は暗色。 |
分布 |
本州(近畿)。分布は近畿地方に極限される。
◎府内の分布区域
京都市左京区 大悲山:Nakane(1956) |
生息地の現状 |
大悲山の寺域での保全程度は良好である。 |
生存に対する脅威 |
近接域である奈良市奈良公園では普通であるが、その他の地域では極めて稀であり、自然林という環境が本種の分布上極めて重要であることを示している。「生存に対する脅威」というものではなく、単に生存に必要な自然環境がないというだけのことである。 |
必要な保全対策 |
自然林の現状維持。 |
その他 |
本州固有種 |