選定理由 |
分布域は広いが、大型種であるため環境変化を受けやすく、日本各地で減少傾向にある。 |
形態 |
体長18〜28mm、ダイコクコガネムシ科のなかでは大型で、黒色、オスの頭角は変化はあるが、後方へ湾曲したものを持つ。オスの前胸背板は前角が裁断状で角ばる。メスの頭部には板状の横隆起、前胸背板には弧状に突出した横隆条がある。
◎近似種との区別
ミヤマダイコクコガネに似るが、前胸背板の前角は角ばり、中央の条溝は痕跡的である。 |
分布 |
北海道、青森、岩手、山形、栃木、群馬、茨城、埼玉、千葉、大島、式根島、三宅島、神奈川、山梨、静岡、新潟、佐渡島、長野、富山、愛知、京都、和歌山、大阪、兵庫、鳥取、岡山、広島、島根、山口、愛媛、高知、福岡、大分、佐賀、長崎(五島=福江島。壱岐、平戸島)、熊本、宮崎、鹿児島、屋久島、口永良部島、奄美大島。済州島、朝鮮半島、中国大陸、モンゴル。
◎府内の分布区域
京都北山。
◎近似種との比較
京都北山で本種とミヤマダイコクコガネは混生する。 |
生態的特性 |
夏〜秋季、低山地〜山地の家畜・獣糞に見られる。灯火にも飛来する。 |
生息地の現状 |
植生の変化はほとんどないが、山村域での牛馬の飼養がなくなり、自然消滅のようである。近似種のミヤマダイコクコガネも同様に絶滅への道をたどるであろう。 |
必要な保全対策 |
山村、牧場での牛馬の飼養形態が変化したため、今後の生存は望めないと考える。 |