選定理由 |
分布の東限であり、府内では稀である。 |
形態 |
原色日本甲虫図鑑(II)[保育社、1985]、第4図版、図3fを参照。背面はわずかに青みを帯びた黒色または銅色で緑色光沢がある。 |
分布 |
本州(山口、広島、島根、鳥取、岡山、兵庫の各県)、に分布。
◎府内の分布区域
芦生演習林で確認され、福井県(頭巾山、青葉山)とともに分布の東限となっている。 |
生態的特性 |
Carabus属のオサムシは後翅が退化し飛翔能力を欠くため、分布域が限られ、地域による特化が顕著である。本種も、種japonicusとしてはかなり広域分布を示すが、亜種chugokuensisとしては中国山地沿いの分布であり、府内では稀である。 |
生息地の現状 |
現在の生息地、芦生演習林は府内においては自然林が比較的良好に残されているため、本種も辛うじて絶滅を免れてきたものであろう。 |
生存に対する脅威 |
府内唯一の生息地、芦生演習林が現在のままで推移可能ならば絶滅の脅威はないが、人工林化、ダム工事などの計画によっては本種の生息も危機にさらされることになろう。 |
必要な保全対策 |
自然林の保護、人工林化の抑制に尽きよう。 |