選定理由 |
産地が限られ、個体数も少ない。 |
形態 |
平地や低山の草地または湿地にはえる多年草で根茎がある。稈は高さ60〜150cmに達し葉は長さ20〜50cm、幅5〜12mm、両面ザラつく。花序は長さ10〜30cm。花序の枝は輪生し花期斜めに開出。小穂は淡緑色ときに紫褐色を帯び長さ5.5〜8mm、1小花がある。苞穎2個はほぼ同長で先は芒状に細まり小花と同長。小花の基盤には小花の2倍長の毛叢がある。
◎近似種との区別
河原の砂地などにはえるホッスガヤがやや似るが、ホッスガヤの花序は花期が過ぎると小花の基盤にある銀白色の長い毛叢が目立ち、花序全体が点頭する。苞穎は不等長。
◎参照 原色日本植物図鑑草本III:No.681,日本の野生植物I:122頁,日本イネ科植物図譜:316頁 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州、北半球の温帯に広く分布。
◎府内の分布区域
中部地域、南部地域。 |
生存に関する脅威 |
草地や湿地の開発。道路の新設。河川敷の公園化など。 |
必要な保全対策 |
姿が目立たず、希少種と気づかれぬまま諸開発の犠牲となりやすい。草地や湿地の開発、道路の新設や河川敷利用に先立つ詳細な生物調査が必要である。 |