選定理由 |
Tofieldia(チシマゼキショウ属)の中では暖地性の種で、日本特産。府内では丹後地域に自生が見られるが、生育地は限られており個体数(株数)も少ない。現状では絶滅のおそれが高い。 |
形態 |
山中の湿った岩にはえる多年草。根生葉は線形で先は長くとがり、左右2列にでる。花茎は高さ10〜30cmで、2〜3個の小型の茎葉がある。花期は7〜8月。白色の花が総状花序につく。花被片は線状長楕円形。雄しべは花被片と同長かすこし長く、葯は淡紫色である。
◎近似種との区別
同属の他種に比べて、本種では花柄の長いのが目立つ。また葉の縁には細突起がない。
◎参照 原色日本植物図鑑草本草本III:No.270,日本の野生植物I:27頁,改訂近畿地方の保護上重要な植物:No.3280,近畿地方植物誌(33):No.1398,京都府草木誌:108頁 |
分布 |
本州(関東地方以西)、九州。
◎府内の分布区域
北部地域(丹後地域)。 |
生存に関する脅威 |
森林開発、土地造成、道路工事などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
山林内の谷筋に遊歩道などを設ける際には注意が必要である。 |
その他 |
日本固有種 |