選定理由 |
全国各地で比較的普通な水田や水路の雑草であったが、農薬の使用や水質の悪化で産地が急減している。府内でも生育地が減少している。 |
形態 |
オオバコに似た葉をもつ一年生の沈水植物。水深によってサイズは著しく変異し、ミズオオバコとオオミズオオバコは区別できない。白〜桃色の美しい花を咲かせる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本III:No.762,山城水草誌:50頁,日本水草図鑑:28頁 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州、アジアの熱帯〜温帯域、オーストラリア。
◎府内の分布区域
北部地域、中部地域、南部地域。 |
生態的特性 |
かなり富栄養化した市街地周辺の水域にも生育している場所があったが、近年、消滅が相次いでいる。サイズの可塑性や自家受粉など、水田や溜池の水位変動に適応した特性をもつが、現在の急激な環境変化には耐えられないようである。 |
生育地の現状 |
かつては府内でも普通の水田雑草であったと推察されるが、農薬の多用と圃場整備によって水田からはほぼ消滅した。山間部の湿田などにかろうじて残存する。 |
生存に関する脅威 |
農薬、圃場整備、池沼の埋め立て、水質悪化 |