選定理由 |
河岸の崖に野生する常緑低木で、生育地が限られ個体数も少い。 |
形態 |
高さ50〜150cmで、よく分枝する。葉は毛があり、枝先に集まり、互生する。5〜6月、枝先に紅紫色でロート形の花を開く。花冠は五中裂して開き、内面の上裂片に濃色斑点がある。
◎参照 原色日本植物図鑑木本I:No.162,日本の野生植物木本II:134頁 |
分布 |
本州(関東地方西部から近畿地方の主として太平洋側の渓谷)、九州(南半から屋久島まで)。
◎府内の分布区域
中部地域、南部地域。 |
生存に関する脅威 |
園芸用の採取。 |
特記事項 |
川の中流以上の渓谷の岩の割れ目などにはえており、増水のときは、水流に没し、乾燥期には地中からの水分が得られるようなところまで野生する。日本海にそそぐ川に見られるのは由良川と九頭滝川だけである。四国、中国地方、北九州には分布しない。古くから栽培され、多くの園芸品種があり、公園や庭園、道路の分離帯などによく植えられている。盆栽も古くから用いられているのは園芸品種で野生のものではない。 |