選定理由 |
中国地方から中部地方にかけて分布する比較的まれな植物で、府内では生育地が非常に限られている。1930年(竹内)採集以来情報がなく、絶滅のおそれが高い。 |
形態 |
山の草地にはえる多年草。葉は5角状扁心形で掌状に5深裂し、裂片はさらに1〜2回3出状に切れ込む。花は淡紅紫色で径約2cm、花弁には濃色の脈があり基部内面に長毛がある。花期は8〜11月。
◎近似種との区別
同属でよく似たタチフウロでは花径が2.5〜3cm、花柱分枝が長さ5〜6mm、花柄や小花柄に開出または下向きのあらい毛があるが、本種では花径が約2cm、花柱分枝が長さ3〜3.5mm、花柄や小花柄に下向きの圧着する細毛がある点が異なる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.178,日本の野生植物II:220頁 |
分布 |
本州(長野県南部、東海地方、近畿地方北部、中国地方)。
◎府内の分布区域
北部地域(丹後地域)。 |
生存に関する脅威 |
草地開発、土地造成などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
草地を開発、整備する際には詳細な調査が必要である。他のフウロソウ属とまぎらわしいので注意を要する。 |
その他 |
日本固有種 |