選定理由 |
産地が限られ個体数も少ない。竜ケ岳・野間、比叡山の3ヶ所の産地が知られているだけである。近年の確認情報もない。 |
形態 |
山地の岩上や林下・登山道脇などにはえる小型の多年草。叢生し細長い地下茎がある。茎は高さ5〜20cm。葉は幅1mm。小穂は茎頂に1個。雌小穂は長さ10mm前後、3〜6花。雌雄異株。基部の鞘や小穂の鱗片は血赤色。
◎近似種との区別
サナギスゲがよく似ているがこちらは雌雄同株。茎頂の小穂は上半部雄性、下半部雌性となる。サナギスゲの府内での自生は、まだ確認されていない。
◎参照 日本スゲ属植物図譜II:179頁,原色日本植物図鑑草本III:No.465,日本の野生植物I:153頁 |
分布 |
本州、四国、九州、台湾。
◎府内の分布区域
北部地域(丹後地域)、中部地域、南部地域(京都市・乙訓地域)。 |
生存に関する脅威 |
目立たないため林道新設や拡幅らによって生存が脅かされることが多い。 |
必要な保全対策 |
林道の新設や拡幅工事、また開発に先立つ詳細な生物調査が必要である。 |