選定理由 |
湿地草原にはえる多年草で、生育地が限られ、最近は個体数も少なくなった。 |
形態 |
茎は高さ60〜100cmで、無毛。根出葉には長い柄があり、心形で長さ25cm。花は6〜9月、花茎の先に黄色い花を総状につける。頭花に舌状花が1〜3個と少ない。
◎参照 原色日本植物図鑑草本I:No.88,日本の野生植物III:184頁 |
分布 |
本州、四国、九州、台湾、中国大陸。朝鮮半島には分布しない。
◎府内の分布区域
中部地域、南部地域。 |
生存に関する脅威 |
舌状花が少なく、あまり美しくないので、野生希少種に対する存在感が薄く、雑草と見られている。湿草地の保全が期待される。 |
特記事項 |
分布から考えると冷温帯の遺存と考えられるが、決して北方系ではない。日本産キオン属の多くがそうであるように、中国大陸中南部からヒマラヤ方面との関係を示しているところから、キク科の中でも古いグループと考えられる。 |