選定理由 |
府内には2、3ヶ所の分布記録があるが、現在生育が確認されるのは1ヶ所のみである。北方系の遺存分布と考えられ、学術的にも貴重である。 |
形態 |
水中に浮遊する水生植物で、全長は1mを超える。葉には多数の捕虫嚢がつく。
◎近似種との区別
茎の先端につく殖芽(越冬芽)は緑色でほぼ球形、直径が1cmを超えることで、楕円形で褐色の殖芽を形成するイヌタヌキモから識別できる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本I:No.310,山城水草誌:111頁,日本水草図鑑:140頁 |
分布 |
千島列島、サハリン(樺太)、北海道、本州、中国大陸(北部)。種としては北半球の温帯〜亜寒帯域に広く分布する。
◎府内の分布区域
南部地域。 |
生存に関する脅威 |
現在は京都市内の1ヶ所に残るのみである。他の産地からは水域の富栄養化により消滅した。 |
必要な保全対策 |
水質の悪化、マニアによる採集。 |