選定理由 |
留鳥として年中府内に生息する。個体数は極めて少ないが、近年減少はしていない。 |
形態 |
全長23〜26cm。翼開長54〜60cm。雌雄とも赤錆色を帯びた暗褐色で、灰白色と黒色の複雑で細かい虫食い斑があり、後頸には灰白色の斑がある。長さ34mmほどの羽角がある。目は橙色。 |
分布 |
東アジアの一部、東南アジアの森林で繁殖する。北海道では夏鳥で、本州以南では留鳥として分布するが、北方の個体は冬に南へ渡る。府内では、極めて少数が山地で繁殖している。
◎府内の分布区域
南部地域。 |
生態的特性 |
食物は、ネズミやヒミズなどの小型哺乳類、トカゲや小鳥である。秋冬には木の茂みや竹林の中に数羽が集まることがあり、下には多くのペリットが落ちている。4〜7月に森林の大木の樹洞で営巣する。一腹卵数は4〜9卵。雛はふ化後約1ヶ月で巣立つ。 |
生息地の現状 |
府内の山地で少数が繁殖しているものと思われるが、営巣状況は十分把握されていない。樹洞を持つ大木がある規模の大きい森林が、広域林道建設などによって減少していることが脅威となっていると思われる。営巣している森林の目録を作成し、保全策を検討する必要がある。また、巣箱の設置が保護増殖に有効と考えられており、巣箱架設とその後のモニタリングの検討も必要であろう。 |