選定理由 |
留鳥として年中府内に生息する。個体数は少なく、近年減少している。 |
形態 |
全長18cm。オスの夏羽では額から眉斑が白く、前頭と過眼線は黒く、頭頂は橙褐色、後頭と体の上面は灰褐色。飛翔時は翼の上面に白帯が出る。冬羽では頭上は灰褐色。 |
分布 |
九州以北で繁殖し、冬は本州以南で越冬する。府内では南部地域や北部地域の海岸域で少数が繁殖し越冬する。
◎府内の分布区域
北部地域、南部地域。 |
生態的特性 |
干潟、海岸、水田、河川敷に生息し、水生昆虫やミミズなどの小動物を採食する。繁殖期は4〜7月で、裸地に1巣2〜3卵を産む。約3週間でふ化する。繁殖終了後、暖地へ移動する。 |
生息地の現状 |
1980年代後半には府内で繁殖していなかった。南部地域の河川の広い砂礫地で1991年に繁殖を開始し、1992年には30つがいまで増加したが、その後減少している。木津川ではかつて200羽程度の越冬個体が見られたが、減少している。北部地域では、1997年1月のナホトカ号重油流出事故の際に丹後半島等で油に汚染された個体が確認された。6月の調査では久美浜湾の砂浜で4巣が確認され、軽度の汚染個体も確認されたが、繁殖には影響がないものと思われた。河川敷や砂浜を走り回る四輪駆動車が営巣への大きな脅威となるので、車の立ち入りの規制が必要である。 |