選定理由 |
留鳥として年中府内に生息する。個体数は少なく、近年減少している。 |
形態 |
全長24cm。メスはオスより美しい。雌雄とも目の周囲の白、胸側の白線とそれに続く背の外側の黄色い線が目立つ。オスは頭から背にかけて全体に褐色だが、メスは背から側面は緑がかったブロンズ色、喉から胸は栗色をしている。幼鳥はオスに似て地味な色をしている。 |
分布 |
留鳥として北陸から関東地方以南で繁殖する。冬期はより南へ渡るものもいる。府内では周年生息しているが、個体数は少ない。特に府内の厳冬期の記録は極めて稀である。
◎府内の分布区域
全域。 |
生態的特性 |
沼、池のほとり、湿田などに生息する。昆虫やミミズ、植物の種子を採食する。繁殖期は2〜10月と長いが、ピークは6〜7月。一腹卵数は普通4卵。オスが16〜19日間抱卵し、ふ化後の雛の世話をする。 |
生息地の現状 |
生産調整のために休耕田が増加した時期に一時的に個体数が増加したようだが、大型機械導入のために耕地整理、乾田化が進み、生息環境が悪化している。水田の宅地化に伴い見られなくなった例もある。湿田の自然環境保持に果たす役割を評価して、農業経営のありかたを見直すべき時期にきている。 |