選定理由 |
国指定の特別天然記念物で、環境庁レッドリスト2000年版に掲載されている。限定された環境を生息場所としているため、環境変化に弱く減少傾向にある。環境指標性が高い。 |
形態 |
全長は平均650mm程度で、ときに1mを超える。体は扁平で、頭部は大きく四肢は短い。暗褐色で黒斑がある。ふ化直後は全身が黒色で、幼生は外鰓を備える。 |
分布 |
岐阜県以西の本州、四国、九州の一部に分布。
◎府内の分布区域
北〜南部地域。 |
生態的特性 |
生涯を水中ですごし、河川の中流〜上流に生息するが、しばしば流下個体が市街地で発見される。繁殖時期は8月下旬〜9月中旬で、大型のオスは岸辺の横穴を占有し、メスが入り込んで産卵した後も、巣穴に残って卵を保護する。幼生は冬にふ化し、約3年で変態する。サワガニや小魚を捕食する。 |
生息地の現状・脅威 |
河川によっては、堰堤やダムの設置により繁殖のための移動が阻害されており、河川改修工事や圃場整備事業、道路拡幅工事に伴う護岸工事等によって産卵場が影響を受けている。 |
必要な保全対策 |
河川内の移動経路と、産卵巣となる横穴の保持が大切である。河川に手を加える場合には、こうした点を考慮することが必要である。 |
その他 |
日本固有種 |
関係法令 |
文化財保護法(特別天然記念物) |