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分類 | 河川地形 |
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細分 | 滝・滝壷 |
地域 | 相楽郡南山城村大字童仙房 |
選定理由 | 地域において生活と密着した存在であるものやランドマークとして親しまれている地形。 |
概要 | 滝が形成されるケースにはいくつかの場合が考えられる。たとえば、河川の流下方向と斜交または直交して、上流側に侵食に対する抵抗性の高い岩体が分布する場合、滝が形成されることがある。また侵食基準面の変化に伴い、河川の下刻が上流に波及してゆく過程で、その波及の最前線に、緩急点として滝が形成されることも多い。また、火山噴火によって溶岩流や岩屑流が流出し、河川がせき止められ、その流出口に形成される場合がある。 不動の滝は、周辺に隣接する童仙房の侵食小起伏面(隆起準平原)を開析する谷の上流部に位置する。滝周辺の基盤は、白亜紀後期の領家花崗岩類(信楽花崗岩類;川邊ほか 1996)からなり、特に上流側と下流側で大きく異なるようには見えない。むしろ、滝から上流側はおおよそ小起伏面の卓越する領域、下流は開析谷の卓越する領域に位置するので、遷急点が上流へ波及途上に形成された滝である可能性が考えられる。滝の落差は約20mで、その中ほどに祠が存在する。祠の奥の岩盤には不動明王が彫られており、地域の人々をはじめ、各地から訪れる参拝者に親しまれている。 |
文献 川邊ほか(1996)
執筆者 高田将志
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