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分類 | 河川地形 |
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細分 | 滝・滝壷 |
地域 | 綴喜郡井手町大字多賀 |
選定理由 | 多数存在するが典型的な形態を示し、保存が望ましい地形。地域において生活と密着した存在であるものやランドマークとして親しまれている地形。 |
概要 | 滝が形成される原因にはいくつかの場合が考えられる。たとえば、河川の流下方向と斜交または直行して、河川の侵食に対する抵抗性の高い岩体が分布する場合、差別侵食によって滝が形成されやすい。また、侵食基準面の変化に伴い河川の下刻が上流に波及していく過程で、その波及の最前線に緩急点として形成される場合もある。さらには、火山噴火時に溶岩流等が流下して、既存の河川を塞き止めたような場合にも、塞き止め地点付近に滝が形成されやすい。 龍王の滝は、木津川右岸から流入する南谷川流域に形成されている落差約13mの直瀑である。地質調査所発行の5万分の1地質図「奈良」をみると、滝の下流側には鮮新世末~更新世前期の大阪層群田辺累層水取礫層が、上流側にはジュラ紀の泥岩が分布する(尾崎ほか 2000)。したがって前述した滝の形成パターンのうち、いわゆる差別侵食によって形成されたケースであると考えられる。 |
文献 尾崎ほか(2000)
執筆者 高田将志
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