トップページ > 地形・地質・自然現象 > 地形 > 八丁平湿原
分類 | 気候地形 |
---|---|
細分 | 高層湿原 |
地域 | 京都市左京区 |
選定理由 | 教育上、地形研究上注目すべき地形。多数存在するが典型的な形態を示し、保存が望ましい地形。動植物の生育地として重要な地形。 |
概要 | 丹波高地東端、安曇川支流伊賀谷左俣の最上流域にある標高800~820mの高層湿原。周囲が8丁あることにちなむ地名という。 周囲は峰床山をはじめ標高900m程度の丹波層群からなる定高性山稜に囲まれ、南方に出口を持つ緩やかな高位谷を形成する。八丁平はその出口が崩壊により土砂で閉塞された結果、排水不良となり湿原化したと考えられる。 低地全域がオオミズゴケに覆われた高層湿原で、乾燥化が進みアカマツやハイイヌツゲが侵入している。なお、地下約1mまでは泥炭層、それ以下では有機質粘土と砂礫との互層が地下2.5mまで堆積している。アカホヤ、AT両火山灰も確認されており、湿原の形成が3万年以前の最終氷期(MIS2)にさかのぼることを示す。また、ハッチョウトンボの生息地としても貴重である。西側を林道が建設予定であったが、ルートが変更され保存されることになった。 |
執筆者 植村善博
トップページ > 地形・地質・自然現象 > 地形 > 八丁平湿原