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分類 | 変動地形 |
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細分 | 断層角盆地 |
地域 | 南丹市八木町大字神吉 |
選定理由 | 教育上、地形研究上注目すべき地形。 |
概要 | 南丹市八木町旭から三俣川渓谷をさか上ぼり、廻り田池を抜けて北上すると、突然、一面水田の平地に出る。 この奥まった山間平坦地が高度約350mの神吉盆地である。東縁に北西走向の神吉断層が走り、比高200~300mの急傾斜の断層崖を形成している。一方、南西側は尾根と谷が入り組んだ複雑な地形をなし、両側の地形的対照が著しい。この盆地は断層角盆地の典型例で、東縁の断層によって西側の地塊が傾動沈下したためにできた地形である。盆地地下には厚さ約80mに達する第四紀層が存在し、約50万年前頃から断層運動がはじまり、盆地の形成と地層の堆積が同時に開始されたと考えられる。水田面直下には泥炭が厚く堆積しており、チョウセンゴヨウなどの寒冷植物の遺体が発見されている。盆地底は約2万年前頃までは池沼状態が続いていた。その後、排水が促進され、旧湖底は離水して湖成段丘を形成している。民家は日照を求めて旧道沿いの南向き面にへばりつくように密集して建っている。盆地底の水田は耕地整理がなされ、日吉ダムに通じる一本の道路が中央部を横切っている。 |
執筆者 塩見良三
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