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分類 | 火山地形 |
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細分 | 火山性山体(第三紀火山) |
地域 | 舞鶴市字杉山(山頂は福井県大飯郡高浜町) |
選定理由 | 教育上、地形研究上注目すべき地形。地域において生活と密着した存在であるものやランドマークとして親しまれている地形。 |
概要 | 東舞鶴から国道27号を福井県に向かって走ると周りの山と山体が異なる山が目に入ってくる。この山が青葉山である。舞鶴市側からはさほど目立つ山ではないが、福井県側から見ると富士山のようななだらかな美しい姿をしているため、若狭富士(ランドマークとなっている)と呼ばれ、地元の人々から親しまれている。 双耳峰で東峰(693m)と西峰(692m)からなる第三紀後期頃の火山活動によって形成された火山である。しかし、放射状に深い谷の侵食が進み、本来の火山地形は残っていない。かつて、近畿地方では数少ない大規模な火山体を形成していたことは確実で、注目すべき地形である。噴出した火山岩はカンラン石を含むシソ輝石安山岩類の集塊岩を主体とし、一部に溶岩もはさまれている。いずれの山頂も福井県側にある。京都府側の登り口は松尾寺であるが、急峻で東峰と西峰の間には鎖場がある。頂上付近にブナ林があり、また青葉山にのみ自生する固有植物のオミナエシ科多年草「オオキンレイカ」やイワヒバ科の「ヒモカズラ」など、貴重な種々の植物の自生地であり、保護が望まれる。高浜町(福井県大飯郡)と舞鶴市の天然記念物であり、中腹の松尾寺は西国三十三所第29番札所霊場である。 |
関連法令 | 自然公園法(若狭湾国定公園) |
文献 広川、黒田(1958)
執筆者 塩見良三
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