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分類 | 海岸地形 |
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細分 | 砂浜 鳴き砂 |
地域 | 京丹後市網野町字掛津 |
選定理由 | 京都府の自然を代表する典型的かつ貴重な地形。地域において生活と密着した存在であるものやランドマークとして親しまれている。 |
概要 | 京丹後市網野町の掛津川河口の町側に続く延長約1kmの海浜。砂浜が卓越するが、網野累層からなる岩礁の見られる地域は、太鼓浜と呼ばれる。掛津川の河口部は漂砂の影響で、流路が大きく変化する。また、砂は季節により岸─沖方向に大きく移動し、冬季には汀線より沖にバーが発達し、春から夏にかけて浜に堆積する。 浜の背後には、中位段丘とそれを被覆した古砂丘が小丘を形成し、その上に薄く新砂丘砂が乗る。琴引浜を構成する砂は鳴き砂として有名である。これは、十分に洗浄され丸く研磨された石英粒(43%)、カリ長石粒(33%)などからなり、表面の摩擦係数が極めて大きい。このため、力が加わると一団となって振動し音が出ると考えられる。 鳴き砂の浜は、全国に約10か所存在するが、その規模や音の質が、最も優れた浜であるとされる。現在、海水浴場として利用されており、環境悪化が指摘される中、地元の人たちが中心となり保護が進められ、喫煙、キャンプ、花火等が禁止されている。2002年に鳴き砂文化館がオープンし、2007年に国の天然記念物に指定された。 |
関連法令 | 文化財保護法(天然記念物)、自然公園法(丹後天橋立大江山国定公園)、京丹後市文化財保護条例(市指定名勝「琴引浜」、市指定天然記念物「鳴き砂」) |
文献 三輪(1982)
執筆者 山脇正資
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