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分類 | 気候地形 |
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細分 | 化石構造土 |
地域 | 京都市左京区岡崎 |
選定理由 | 教育上、地形研究上注目すべき地形。 |
概要 | 平安神宮の南側の野球場跡に地下駐車場を建設する際の文化財調査時に、地下に埋没した化石構造土が発見された。岡崎地域は白川の形成した扇状地上にあり、地表の標高約50m、北緯35°01′で、低地における日本最南端の構造土発見地であろう。 地表下約1.4mまで白川起源の花崗岩質砂礫層が堆積しており、その下位に厚さ12cmのAT火山灰と厚さ約15cmの泥炭層とが複雑に褶曲変形を受けている。ATの上面にはインボリュージョン(褶曲構造)に対応した比高数十cmの凹凸起伏が観察された。これは周氷河地域に見られるアースハンモックや十勝坊主と同じものであり、凍結融解作用の繰り返しによって生じたと考えられる。これを被う砂礫層には変形が全く生じておらず、AT火山灰降下直後に形成された可能性が高い。水深の浅い池底であったこと、火山灰の粒径が変形を受けやすかったことが主要因であろう。現在、駐車場地下に埋まってしまった。 |
文献 池田、石田(1972)、那須(1970)、植村(1995)
執筆者 植村善博
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