トップページ > 地形・地質・自然現象 > 地形 > 大浦半島大丹生地区松ヶ崎の砂嘴
分類 | 海岸地形 |
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細分 | 砂嘴 |
地域 | 舞鶴市字大丹生 |
選定理由 | 教育上、地形研究上注目すべき地形。 |
概要 | 舞鶴湾の東部、大浦半島西端の大丹生地域に松ヶ崎とよばれる小さいが見事な砂嘴が見られた。砂嘴は北から南へ長さ約300mほど延びていて、浦入(うらにゅう)の小さな内湾を形成していた。この自然豊かな浦入の漁村に火力発電所が建設された。工事は内湾の埋め立てや、周りの山を削り埋め立てるなど大規模に行なわれた。また、切り取り面はコンクリートで固められ、砂嘴も内湾も完全に消滅し景観は一変した。 この工事に先立つ発掘調査では、縄文時代の集落や大きな木舟など貴重な品々が出土し、削り取られた露頭からは当時の自然環境をひも解く鍵となるアカホヤ火山灰や微化石が発見された。縄文時代の海面位置を示す海食崖の発見は重要で、縄文前期では1.5m、中期では0.7mの高度にあったと推定される。これは本地域の地盤がほとんど安定か若干沈降していることを示すものである。このような貴重な遺跡や地形が開発により消滅したことは残念である。 |
関連法令 | 自然公園法(若狭湾国定公園) |
執筆者 塩見良三
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