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分類 | 岩石 |
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時代区分 | 新生代新第三紀中新世 |
地域 | 京丹後市丹後町筆石 |
選定理由 | 海中に孤立する屏風状の岩脈が美しい光景をつくり山陰海岸ジオパークのジオサイトの一つになっている。 |
改訂の理由 | 中新世の岩脈群の中でもわかりやすい岩脈の例として重要である。 |
分布 | 京丹後市の日本海沿岸に岩脈は多いが、このように一般に見やすいものはほかにない。 |
特徴(特異性) | 北但層群網野層には、マグマが貫入した岩脈あるいは岩床が多数見られる。屏風岩はそのような岩脈の一つで、網野層の凝灰岩に両輝石安山岩のマグマが貫入した岩脈である。屏風岩はその南端にあたる海岸部で、マグマと凝灰岩の接触部を観察できる。安山岩の岩片が凝灰岩の中に一部点在するペペライトが見られる。未固結の水を含んだ凝灰岩中に高温のマグマが貫入して破砕したもので、凝灰岩の堆積とマグマの貫入は、地質学的にはほぼ同時ということができる。凝灰岩は侵食されて海岸段丘を形成している。安山岩の岩脈は凝灰岩より硬いので、浸食に耐えて海中に屹立している。 |
現状 | 古来から筆石地区のシンボルとして親しまれ、大きな変化はない。 |
保存に対する脅威 | 風化・波蝕によりいずれは崩壊するが、当面脅威はない。 |
必要な保存対策 | とくになし。 |
執筆者 小滝篤夫
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