トップページ > 地形・地質・自然現象 > 地質 > 給源火道
分類 | 岩石 |
---|---|
細分 | 火山岩 |
時代区分 | 新生代新第三紀 |
地域 | 京丹後市丹後町竹野 |
選定理由 | 立岩をはじめ、京丹後市丹後町間人地区に分布する柱状節理が顕著な岩床を形成したマグマの供給源がわかるものとして貴重である。 |
改訂の理由 | 最近の調査で新たに発見された露頭である。 |
分布 | 給源火道は国内、本府において火山岩の分布域の各所で見られるが、このように明瞭なものは珍しい。 |
特徴(特異性) | この露頭では、堆積岩を貫いてマグマが上昇してきた、まさにその現場が見られる。給源火道は、マグマが地下から上がって基盤岩を貫いたことを示す板状・パイプ状の火山岩あるいは火砕岩の岩体である。マグマに貫かれたのは北但層群網野層の堆積岩で、この堆積岩は、マグマの貫入当時は、まだ未固結で水分を含んでいた。そこへ高温のマグマが貫入し、その水と反応し、マグマの一部は破砕してペペライトを形成した。マグマがある高さまで上がったところで未固結の地層を崩して水平方向に流れ、岩床を形成した。このような過程でできたものが、山陰海岸ジオパークの一つになっている立岩である。竹野漁港一帯では堆積岩と火山岩の境界にはペペライトが観察できるところもあり、未固結な堆積物と高温のマグマが接触したことがわかる。また給源火道付近で垂直な柱状節理が形成されていて、マグマが水平に流れて、岩床形成に至ったことがわかる(小滝ほか 2010)。 |
現状 | 丹後町竹野の漁港の西方の潮間帯中に内陸側に面して露出している。 |
保存に対する脅威 | 人為的な破壊や波による浸食の恐れは少ない。 |
必要な保存対策 | とくになし。 |
執筆者 小滝篤夫
トップページ > 地形・地質・自然現象 > 地質 > 給源火道