選定理由 | 2006年に日本特産種として新種記載された苔類。イトウロコゴケの植物体は、非常に小さく常に鞭状であり、側面からの介在分枝を欠き、葉は小さくて円頭であることや、腹葉は顕著でその基部は葉と癒合しないこと、油体はすべての葉身細胞にあり、時々眼点を持つこと、そして花被は長くて苞葉から突出するなどの特徴をもつ。これまでにタイプ産地の秋田県のほか、青森県の黒石市と岩木山、栃木県古峰ヶ原、東京都伊豆諸島(御蔵島、八丈島)、そして遠く離れて鹿児島県屋久島から見つかっている。今回採集された福知山市大江町内宮は、分布の空白を埋める位置にあたる。 |
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改訂の理由 | 京都府新産。 |
執筆者 秋山弘之