昆虫類蜉蝣（カゲロウ）目 ヒラタカゲロウ科
ムナグロキハダヒラタカゲロウ
Heptagenia pectoralis Matsumura, 1931
| 京都府カテゴリー | 要注目種 |
|---|---|
| 2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 選定理由 | 本種の生息場所は、渓流景観を持つ大きな河川の岩盤・巨石・流木などの表面に限られるため、分布は限定的であり、生息個体数も多くない。このような生息場所は、砂や泥の堆積により脅かされる可能性があるため、予防的に要注目種に挙げた。 |
|---|---|
| 形態 | 本種は、松村（1931）が記載したにもかかわらず、長期にわたり無視され続け、Ishiwata（2001）がその存在を指摘した種である。本種はキハダヒラタカゲロウHeptagenia kyotoensis Goseに似ているが、幼虫・成虫ともに胸部側面に濃褐色の縦縞があることや、体型が大きいことから区別できる。 |
| 分布 | 比較的大きな河川の緩流部や深い淵の岩場に生息する。 |
| 生態的特性 | 通常の底生動物の調査では採集されにくいが、ライトトラップに稀に飛来する。 |
| 生存に対する脅威 | 渓流域の景観をした比較的大きな河川の淵や瀞に棲むため，分布域が農村地域や開発の進む郊外に位置する場合が多い。このため、農薬や生活排水などに起因する水質悪化の影響を受けやすい。 |
文献 Ishiwata （2001）、川合、谷田（共編）（2005）、松村（1931）
執筆者 竹門康弘
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