昆虫類
膜翅(ハチ)目 コンボウハバチ科
膜翅(ハチ)目 コンボウハバチ科
ハナセヒラクチハバチ
Trichiosoma bombiforme Takeuchi, 1939
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 本種はその名の由来どおり京都府の花背をタイプ産地とする。本属のハバチは一般に高山性で、本州の低山地に分布する唯一の種であるとともに、これまで記録された産地も西日本の山地に限られ、個体数も極めて少ない。 |
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形態 | 体長はメスで16.0mm、オスで14.0mm。体と棍棒状の触角は黒色で、頭部は黒褐色の、胸部と腹部は黄褐色の長毛で被われる。脚は黒色で、脛節及び?節は黄色、腿節下部の先端近くに顕著な突起を有する。翅は透明で、前翅は黄味を帯び、前後翅の先端は曇る。 |
分布 | 日本固有種であり、近畿地方の自然環境の良好な山地に局地的に分布している。 ◎府内の分布区域 京都市北部。 ◎近似種との比較 ヒラクチハバチ属は日本に数種分布するが、いずれも中部地方以北の高山地域に分布しており、本種と混生することはない。 |
生態的特性 | 本種の生活史は未知である。 |
生息地の現状 | 花背や貴船など、自然度の高い落葉広葉樹林に生息している。非常に個体数が少ないため、特殊な環境条件下で生活していることが予想される。 |
必要な保全対策 | 京都北山一帯の落葉広葉樹林の持続的な保全が望まれる。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 内藤親彦