昆虫類
鱗翅(チョウ)目 ヤガ科
鱗翅(チョウ)目 ヤガ科
エゾスジヨトウ
Doerriesa striata (Staudinger, 1900)
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
選定理由 | 北方系のガで、京都府南山城村が分布の南限にあたり、良好な湿地環境の指標となる。 |
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形態 | 開張約25.0mm。前翅は全体がやや赤味を帯びた淡褐色で脈に沿って白色の筋がはいり、目立った条紋がない。後翅は白色。外観はツトガ科のツトガ亜科の種に類似する。近縁のキュウシュウスジヨトウD. coenosaとは前翅に小黒点列をもたないことで区別できる。 |
分布 | 北海道、本州に分布。国内ではこれまでの採集例はきわめて少なく、局所的。 ◎府内の分布区域 南山城村。 |
生態的特性 | 本種の生活史は不明であるが、いずれも湿地で採集されており、湿地環境が良好な地域で生息できる種であろう。 |
生息地の現状 | 本種の生息地では、その後大きな変化はないが、乾燥化が進行している。 |
生存に対する脅威 | 湿地のイネ科植物を寄主としていることが考えられ、乾燥化や埋立等による環境変化が本種の生存に対する脅威となる。 |
必要な保全対策 | 南山城地域の湿地環境の保全が望まれる。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 吉安裕