昆虫類
蜻蛉(トンボ)目 ヤンマ科
蜻蛉(トンボ)目 ヤンマ科
アオヤンマ
Aeschnophlebia longistigma Selys, 1883
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
選定理由 | 府内の産地が少なく、減少傾向にあるため。 |
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形態 | 腹長66.0~79.0mm、後翅長40.0~50.0mm。全身が鮮やかな若草色~青緑色の美しい中型のヤンマ。翅胸前面と腹部背面に太い黒条がある。腹部第3節がくびれない体形をしている。 ◎近似種との区別 他のヤンマ類とは、体色などで容易に区別できる。 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州に局地的に分布。 ◎府内の分布区域 山城地域、京都市・乙訓地域、南丹地域の数か所に生息していた。 |
生態的特性 | 平地のヨシやガマなど抽水植物の繁茂する池沼、湿地に生息。成虫は5月~8月に見られ、オスはヨシなどの茂みの間を縫うように探雌飛翔を行い、メスはヨシの茎に産卵する。夏には黄昏飛翔も見られる。 |
生息地の現状 | 宇治市木幡池などは見られなくなり、比較的多く生息していた京都市深泥池でも激減した。京都府北部での産地発見が期待される。 |
生存に対する脅威 | 開発などによる環境破壊。水質悪化と外来動物による捕食。 |
必要な保全対策 | 周辺部を含めた生息地の現状維持が必要。 |
改訂の理由 | 既産地の消滅、生息地における個体数の減少が著しい。 |
文献 尾園ほか(2012)、関西トンボ談話会(1975、2006)、山本ほか(2009)
執筆者 田端修