昆虫類
双翅(ハエ)目 ハナアブ科
双翅(ハエ)目 ハナアブ科
ハイイロハナアブ
Portevinia dispar (Herve-Bazin, 1929)
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 極めて稀な種で、日本では現在京都府の1か所が唯一の産地となる。また限定された環境に生息するため、指標性が高い。 |
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形態 | 体長8.0mm程の小型の光沢のある黒色の種で、オスは腹部に顕著な2対の灰色紋をもつことで容易に識別できる。メスはこの斑紋を欠き、クロハナアブの種と極めて紛らわしいが、顔面の形状で区別される。 |
分布 | 中国上海から報告された種。 ◎府内の分布区域 1999~2000年にかけて大江山で発見されたがその後の記録にはない。 |
生態的特性 | 生態は不明な点が多いが、ノビルの大きな群落中に見られ、他のヨーロッパ産の近縁種から類推しても、おそらく幼虫はこの根部を食していると思われる。他にも同様な環境では発見される可能性はあるが、このような環境自体が少ない。 |
生存に対する脅威 | 周辺を含めた環境の劣化。 |
必要な保全対策 | 大江山でも確認された生息地は1か所である。開発の脅威を受けやすい環境なので、現状を保全するとともに、個体群の動向を見守る必要がある。 |
文献 桂(1999)
執筆者 大石久志