昆虫類
長翅(シリアゲムシ)目 シリアゲムシ科
長翅(シリアゲムシ)目 シリアゲムシ科
ヒウラシリアゲ
Panorpa hiurai Miyamoto, 1985
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 情報不足(DD) |
選定理由 | 京都府と滋賀県からのみ知られている種で、しかも生息地が著しく限定されているため、減少が憂慮される状態にある。 |
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形態 | 身体は黒色、翅は透明で、黒色の細い帯状の斑紋が多数ある。ホソマダラシリアゲに近縁で、かろうじて翅の斑紋で区別されるが、正確な同定にはオスの外部生殖器を調べる必要がある。 |
分布 | 滋賀県では比良山。 ◎府内の分布区域 京都府では佐々里峠周辺に集中している。 |
生態的特性 | 幼虫の生態は不明であるが、樹林中の地表に生息すると思われる。成虫は日があまりささない森林の中の下草に見られ、他の小昆虫などを食べる。近縁のホソマダラシリアゲはこの種よりもやや開けた環境に見られ、微妙に棲み分けが成立している。ホソマダラシリアゲは分布も広く、個体数も多いが、これに対して本種は生息範囲が極めて狭く、個体数も少ない。 |
生息地の現状 | 近年のニホンジカによる森林域における下草の食害が激しく、生息環境はさらに悪化していると思われる。 |
生存に対する脅威 | 森林域の減少と生態系の変化。 |
必要な保全対策 | 森林の管理と伐採にあたっての配慮とニホンジカの食害に対する防御。 |
執筆者 大石久志