鞘翅(コウチュウ)目 ハムシ科
ユリクビナガハムシ
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 広域分布種であるが、本州での産地は局所的である。京都府内の確認産地は舞鶴市に偏っていたが近年、亀岡市からも報告され、調査次第でさらに全域に広がるものと思われる。栽培のユリ類のみから得られるので、野生のものとは考えにくい。 |
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形態 | 原色昆虫大図鑑(Ⅱ)甲虫篇(北隆館 1963)PL. 161、No. 15、原色日本甲虫図鑑(Ⅳ)(保育社 1984)PL. 30、No. 6、日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説(東海大学出版会 1994)PL. 7、No. 3を参照。上翅の点刻は強く、列状を呈し、末端部まで明瞭、点刻列の間室は隆起せず。 |
分布 | 本州、九州、朝鮮半島、サハリン(樺太)、台湾、シベリア、中国大陸、ヨーロッパ、中南米。 ◎府内の分布区域 舞鶴市の6か所と、亀岡市旭町、京都市伏見区で記録。 |
生態的特性 | ヨーロッパではユリ類のほかに、スズラン、ユキザサ類、タマネギなども食草とされるが、日本では栽培ユリのみが食草として知られており、野生植物については明らかでない。 |
生息地の現状 | 人家周辺の栽培タカサゴユリ畑に見られ、その範囲はごく狭い。 |
生存に対する脅威 | 花卉栽培における農薬の多用。 |
必要な保全対策 | 農薬を使用せずに栽培ユリの継続育成がなされれば生息は確保されよう。 |
改訂の理由 | 最近になって京都府南部でも本種が確認され、分布区域が広がっている。 |
執筆者 水野弘造、高橋敞