昆虫類鞘翅（コウチュウ）目 コメツキムシ科
ムネアカクロコメツキ
Ischnodes sanguinicollis maiko W. Suzuki, 1985
| 京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
|---|---|
| 2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 選定理由 | 全国的希少種で、局所的分布をする。 |
|---|---|
| 形態 | 体長8.0～9.5mm。強固で細長く肥厚し平行状、光沢は明瞭。黒色で前胸背板と前胸腹側板は明瞭な赤色、前胸背の板前縁は頭部の後縁が透けて見えるため黒色に見える。触角基部2節と肢部は多少とも暗赤褐色。体毛は黒色で光沢で白く見え長く直毛で疎。前胸背板の点刻はやや大きく縦に卵形でむしろ二重状で疎布、点刻間は平滑で点刻直径より広い。上翅会合線の末端には微突起をもつ。 ◎近似種との区別 名義タイプ亜種I. sanguinicollis (Panzer)はヨーロッパ原産で、前胸背の前縁は黒く、頭部点刻はやや疎ら、上翅会合線の末端には微突起がない。日本には類似種はない。 |
| 分布 | 北海道から福岡県まで四国を除く各地に広く分布するが、局所的で報告例は少ない。 ◎府内の分布区域 京都市左京区の貴船と下鴨神社境内糺ノ森から記録されたがその後の追記録を見ない。 |
| 生態的特性 | 貴船渓谷では早春カエデなどの幹上で、下鴨神社境内糺ノ森では冬季ケヤキ等の樹皮下で得られることが多かった。生態は不明な点が多いが樹洞性と推定される。 |
| 生息地の現状 | 森林環境が現在のままの状態で維持されるなら安定であろう。 |
| その他 | 日本固有亜種 |
文献 岸井（1955b）、Kishii（1966a、1985、1987、1999）、中根、岸井（1955）、Suzuki（1985）
執筆者 岸井尚（修正:水野弘造）
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