昆虫類
双翅(ハエ)目 ハナアブ科
双翅(ハエ)目 ハナアブ科
ムツボシベッコウハナアブ
Volucella nigropicta Portschinsky, 1884
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 全国的に記録の少ない種で著しく減少したと考えられる。 |
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形態 | 体長20.0mmほどの大型の種で、腹部は黄色で3対の黒色紋がある。翅には不明瞭な斑紋が見られる。類例のない顕著な種である。 |
分布 | ロシア極東部、朝鮮半島と本州に分布。青森県から兵庫県まで記録があるが、その記録は少なく、ほぼ兵庫、大阪に集中している。 ◎府内の分布区域 京都府の産地の詳細は不明。 |
生態的特性 | 生態は不明であるが、成虫はクヌギの樹液に集まることが知られている。一般にこの属の種の幼虫はスズメバチ等の巣内に生息し、日本産の種の多くがそうであるが、海外では樹液で生育する種も知られている。本種の幼虫もクヌギの樹液に生息しているか不明だが、いずれにしてもクヌギへの依存度は高い。 |
生息地の現状 | 近畿における記録の多くは1950年代以前で、以降空白が続いた。なんらかの原因で著しく減少したと考えられる。1999年、熱心な調査によって兵庫県で再発見されたが、生息地はごく限られた範囲で、個体数も少なく、存続が危ぶまれる状態にある。京都府では1916年以前の記録しかなく、以降の記録が途絶えたままである。 |
生存に対する脅威 | 周辺を含めた環境の劣化。 |
必要な保全対策 | 生息地の保全。 |
文献 松村(1916)
執筆者 大石久志